朗読作品

蒲生鶴千代

山本周五郎 →
歌と学問に秀でた少年・蒲生鶴千代は、斎藤内蔵助から「学問だけでは真の武将にはなれない」と諭される。やがて初陣の現実に直面した少年は、文と武の双方を学ぶ意味を知っていく。
瑞龍寺の歌会で、歌才を称賛される十三歳の蒲生鶴千代

THIS WORK

この作品を、どう辿りますか。

歌と学問に恵まれた少年は、初陣の現実の中で「人を率いる」とは何かを知る。後の名将・蒲生氏郷の原点を描く、山本周五郎の成長譚です。

あらすじ

歌と学問に秀でた蒲生鶴千代は、周囲から神童ともてはやされていた。だが、斎藤内蔵助から「学問だけでは真の武将にはなれない」と諭される。反発した鶴千代は、やがて初陣の現実の前で自らの未熟さを思い知る。内蔵助の導きを得て一歩を踏み出した少年は、学問と武術、その両方を備える意味を悟っていく。後の名将・蒲生氏郷の若き日の覚醒を描く成長譚。

登場人物

  • 蒲生鶴千代 — 蒲生賢秀の子。十三歳。和歌や学問に優れ、織田信長にも寵愛される。のち忠三郎賦秀と名乗る。
  • 斎藤内蔵助(利三) — 浪人の武士。鶴千代の才を認めながら、その危うさを見抜き、武将として必要な学びを説く。
  • 南化和尚 — 瑞龍寺の僧。文人や武将が集う場を作り、鶴千代と内蔵助を引き合わせる。
  • 里村紹巴 — 有名な連歌師。瑞龍寺の歌会で鶴千代の歌才が際立つ契機となる。
  • 織田信長 — 鶴千代を高く評価し、初陣の機会を与える。
  • 蒲生賢秀 — 日野城主。鶴千代の父。
  • 安藤伊賀守 — 織田方の武将。その軍勢の動きが忠三郎の初陣の転機となる。
  • 北畠具教 — 伊勢の国司。大河内城に拠って織田軍を迎える。

用語集

  • 瑞龍寺 — 岐阜城下にある寺。物語冒頭の歌会の舞台。
  • 人質 — 戦国期、主従関係や同盟の保証として子弟を相手方に預ける慣行。鶴千代は岐阜城に人質として置かれている。
  • 初陣 — 武将が初めて実戦に臨むこと。鶴千代にとって価値観が大きく揺らぐ転機となる。
  • 大河内城 — 北畠具教が拠った城。忠三郎の初陣の舞台。
  • 二文字国俊 — 初陣の働きを評価した信長が忠三郎に与えた佩刀。
  • 蒲生氏郷 — 蒲生鶴千代が成長した後の名として本文末に示される名将。

物語を巡る

— 八枚のビジュアルから『蒲生鶴千代』の核心を巡る —

物語を辿る

— 少年の才、自負、初陣、そして覚醒へ —

1. 瑞龍寺の歌会

瑞龍寺の歌会で、歌才を称賛される十三歳の蒲生鶴千代
瑞龍寺の歌会で、歌才を称賛される十三歳の蒲生鶴千代。

2. 内蔵助が少年に目を留める

斎藤内蔵助は、周囲とは違う眼差しで鶴千代の才と危うさを見つめる
斎藤内蔵助は、周囲とは違う眼差しで鶴千代の才と危うさを見つめる。

3. 長良川の岸辺の対話

長良川の岸辺で、内蔵助は鶴千代に武将としての責任を説く
長良川の岸辺で、内蔵助は鶴千代に武将としての責任を説く。

4. 京都で学問に没頭する鶴千代

京都で国学、和歌、諸芸に励み、学問への自信を深めていく鶴千代
京都で国学、和歌、諸芸に励み、学問への自信を深めていく鶴千代。

5. 信長から初陣を命じられる

岐阜へ呼び戻された鶴千代は、信長から初陣と新たな名を与えられる
岐阜へ呼び戻された鶴千代は、信長から初陣と新たな名を与えられる。

6. 初陣の現実

初めて軍勢を預かった忠三郎は、目前の状況を前に自らの未熟さを思い知る
初めて軍勢を預かった忠三郎は、目前の状況を前に自らの未熟さを思い知る。

7. 内蔵助との再会

迷う忠三郎の前に内蔵助が現れ、落ち着いて進むべき道を示す
迷う忠三郎の前に内蔵助が現れ、落ち着いて進むべき道を示す。

8. 機を待つ忠三郎

忠三郎は兵をまとめ、焦らず好機を待つことを初めて実践する
忠三郎は兵をまとめ、焦らず好機を待つことを初めて実践する。

9. 黄昏の誓い

戦いの後、忠三郎は学問と武術の双方を学び、よき領主になることを誓う
戦いの後、忠三郎は学問と武術の双方を学び、よき領主になることを誓う。

物語を読む

OTOBON READER

本文を、そのまま読む。

作品ページを離れずに、次の読書体験へ。
Readerをひらく →