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この作品を、どう辿りますか。

山本周五郎
菊千代抄
若君の秘密
女でありながら、男の世継ぎとして育てられた菊千代。誇り高き若君の胸に秘められた孤独と、長い苦悩の果てに訪れる静かな救い。
あらすじ
巻野越後守貞良の第一子として生まれた菊千代は、家に伝わる因習により、男の若君として育てられます。幼い頃から周囲との違和感を抱えながらも、菊千代は自らを男だと信じて成長していきました。
しかし、ある出来事をきっかけに、菊千代は自身の真実を知ることになります。その秘密を知っていた幼なじみの半三郎、母の最期の言葉、山里で出会う貧しい夫婦の姿。それらが菊千代の心を少しずつ揺さぶっていきます。
若君として生きる誇りと、ひとりの人間として愛されたい願い。その二つのあいだで苦しみ続けた菊千代が、最後に見つけるものとは――。
登場人物
菊千代
巻野家の第一子。家の伝承により、男の世継ぎとして育てられた人物。気位が高く、激しい気性を持つ一方で、深い孤独を抱えています。
椙村半三郎
菊千代の幼なじみ。幼い頃から菊千代のそばに仕え、秘密を知りながら黙って見守ってきた、物語の核心人物です。
松尾
菊千代の乳母。幼少期から菊千代に仕え、秘密を知る数少ない人物。菊千代に寄り添い続ける、母のような存在です。
巻野越後守貞良
菊千代の父。大名としての威厳と父としての温かさをあわせ持つ人物。巻野家の古いしきたりに従い、菊千代を男として育てます。
竹次・おいく
中山領に暮らす貧しい夫婦。苦しい暮らしの中でも互いを劬り合う姿が、菊千代に大きな感情の変化をもたらします。
楯岡三左衛門
中山の農家の物置に身を寄せる病身の浪士。素性を隠して暮らしていますが、その身のこなしには武士としての品格が残っています。
用語集
- 世継ぎ:家督を継ぐ者。大名家においては、家の存続に関わる重要な立場です。
- 上屋敷・中屋敷・下屋敷:江戸に置かれた大名の屋敷。公的拠点、別邸、控え屋敷などとして使われました。
- 乳母:身分の高い家の子どもを養育する女性。本作の松尾は、菊千代の人生に深く関わります。
- 分封:大名家の領地の一部を分け与え、独立した館主のような立場を与えることです。
- 労咳:結核を指す古い呼び名。江戸時代には重い病として恐れられていました。
- 腰元:武家屋敷に仕える女性。奥向きの世話や芸事、接待などを担うことがあります。
物語を巡る
— 五つの場面から『菊千代抄』を辿る —
物語を聴く
— 声で『菊千代抄』を辿る —
唄本を聴く
— 唄で『菊千代抄』の余韻を辿る —
物語を辿る
— 十一の転換点から『菊千代抄』を辿る —

幼い菊千代が父や乳母に見守られる大名屋敷の場面

小名木川のほとりで不安げに立つ幼い菊千代の場面

秋の平原で馬上の菊千代と半三郎たちが向き合う場面

薄暗い寝間で菊千代と父、松尾が向き合う心理劇の場面

書院で菊千代が半三郎を問い詰める緊張した場面

中山殿となった菊千代が静かな庭を見つめる場面

馬を連れた菊千代が山里と働く家族を見下ろす場面

竹林の物置小屋で菊千代が浪士への詰問を止める場面

刈田で母の言葉を思い出す菊千代の場面

夜の庭で菊千代と楯岡三左衛門が対峙する場面

夜明けの和室で菊千代と半三郎が向き合う再会の場面
物語を読む
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制作・権利情報
作品名:菊千代抄
作者:山本周五郎
朗読:七味春五郎
制作:丸竹書房
配信:YouTube / Spotify
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