朗読作品

半七捕物帳 地蔵は踊る

岡本綺堂 →
縛られ地蔵が夜ごと踊る。コロリの不安に揺れる江戸で、半七が怪異の奥に潜む人の業を見抜く、岡本綺堂「半七捕物帳」の異色作。
若き半七、縛られ地蔵、夕暮れの高源寺を組み合わせたYouTubeサムネイル

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この作品を、どう辿りますか。

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半七捕物帳「地蔵は踊る」

半七捕物帳 地蔵は踊る

踊る地蔵が暴いたものは?

縛られ地蔵が夜ごと踊る――。安政の江戸、コロリの不安に揺れる人々は、高源寺の地蔵に救いを求めます。しかし半七が見抜いたのは、怪異ではなく、人の手で作られたからくりでした。

あらすじ

半七老人は、几董の句をきっかけに、江戸の縛られ地蔵にまつわる記憶を語り始めます。小石川の高源寺では、安政の大コロリへの恐怖を背景に、「縛られ地蔵が夜ごと踊る」という噂が広がっていました。

やがて踊らなくなった地蔵堂で、若い女が縄に縛られて発見されます。八丁堀同心の頼みを受けた半七は、子分の亀吉とともに現場へ向かい、石地蔵の下に隠された抜け道を見つけます。

地蔵が踊ったのではない。誰かが、地蔵を踊らせていた。信仰、欲、恋、恐れが絡み合い、高源寺の人々は抜け出せない深みに沈んでいきます。

登場人物

  • 半七:江戸の岡っ引。怪異に惑わされず、現場の土、人物の目つき、言葉の曖昧さから真相へ迫る。
  • 半七老人:明治期の語り手。若き日の捕物を聞き手に語る。
  • 亀吉:半七の子分。地蔵の踊りを見物し、からくりを疑う。
  • 祥慶:高源寺の住職。寺の窮状から縛られ地蔵の偽装に関わる。
  • 俊乗:高源寺の若い役僧。気弱で心優しいが、お歌との因縁に苦しむ。
  • 智心:高源寺の小坊主。俊乗を慕い、お歌を憎む。
  • お住:門前の花屋の娘。姉お歌と寺の秘密を抱える。
  • お歌:お住の姉。寺の秘密を知り、俊乗に執着する。
  • 松蔵:石屋の息子。縛られ地蔵の秘密を種に寺をゆする。

用語集

  • 縛られ地蔵:願掛けのために地蔵を縄で縛り、願いが叶うと縄を解く信仰。
  • コロリ:江戸時代に恐れられたコレラの俗称。急激に命を落とす恐怖からこの名で呼ばれた。
  • 岡っ引:町方同心の手先として探索にあたる者。
  • 寺社方:寺社に関する行政・取締りを扱う役方。
  • 穴熊:いかさま博打の仕掛けを応用した言葉として作中に登場し、地中から石地蔵を動かすからくりを示す。

物語を巡る

— 五つの場面から『地蔵は踊る』を辿る —

物語を聴く

— 声で『地蔵は踊る』を辿る —

物語を辿る

怪異の入口から、人の業が露わになる結末まで。章ごとの転換点を、朗読背景画像とともに辿ります。

一、俳句から始まる記憶

老半七が聞き手に縛られ地蔵の記憶を語り始める明治の室内
明治の隠居所で語る老半七

老半七が几董の句をきっかけに、縛られ地蔵の記憶を語り始める。

二、高源寺の踊る地蔵

夕暮れの高源寺で人々が縄で縛られた地蔵に祈る場面
高源寺の縛られ地蔵

コロリへの不安を背景に、夜ごと動く地蔵の噂が人々を集める。

三、地蔵に縛られた女

地蔵堂で若い女が発見され人々が騒然とする場面
地蔵堂で発見された女

踊らなくなった地蔵堂で、若い女が縄に縛られて発見される。

四、半七と亀吉の現場検分

半七と亀吉が地蔵堂周辺を調べる探偵場面
半七と亀吉の現場検分

半七と亀吉は石地蔵を動かし、その下に隠された穴を見つける。

五、高源寺の人々

高源寺の僧や関係者たちを前に半七が疑念を深める場面
高源寺の人々への問い

俊乗、祥慶、お住たちの曖昧な言葉が、寺の秘密をにおわせる。

六、墓地での追及

墓地で半七がお住を問い詰め、智心が現れる緊迫場面
墓地での追及

半七がお住を問い詰めると、小坊主の智心が物陰から現れる。

七、祥慶の告白

本堂で祥慶が縛られ地蔵のからくりと罪を告白する場面
住職祥慶の告白

住職祥慶は、縛られ地蔵の偽装と、松蔵・お歌・俊乗をめぐる因縁を語る。

八、俊乗の悲劇

寺内で了哲が駆け込み、俊乗の悲劇を知らせる場面
俊乗の死を知らせる場面

了哲が駆け込み、俊乗の死を知らせる。事件は静かな破滅へ向かう。

九、事件の後日譚

老半七が事件の余韻を語り、雨の縛られ地蔵が記憶に浮かぶ場面
事件の後日譚

老半七は、お歌や高源寺のその後を語り、物語は深い余韻を残す。

制作・権利情報

原作:岡本綺堂『半七捕物帳 地蔵は踊る』。本文はパブリックドメイン作品を基に、丸竹書房の朗読・映像資産として制作。

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