企画
猫は真相を知っている|七之助捕物帳 名作選


猫は真相を知っている
三匹の猫が導く、三つの江戸捕物。
白猫、雄の三毛猫、鼻黒猫――三匹の猫が、人間の嘘のほころびから七之助を真相へ導く。納言恭平『七之助捕物帳』から『因果娘』『裏店仁義』『かえり提灯』を収録した名作選。
七之助捕物帳主題歌 「花川戸の御用聞き」
企画について
今回の名作選では、猫が単なる小道具ではなく、事件の入口、偽装の綻び、真相への案内役となる三篇を選びました。猫は人間の事情を知らず、口裏合わせもしません。ただ歩き、鳴き、帰る。その自然な行動が、人間の作った筋書きを崩していきます。
収録作品
第一話『因果娘』
朝になっても雨戸の開かない家。隣家へ飛び込んできた白猫には、埃と赤い染みが残っていました。閉ざされた家、大きすぎる草履の跡、そして小さな猫の足跡。七之助は、人間が見せようとした証拠ではなく、猫が無意識に残した痕跡を追います。
第二話『裏店仁義』
高利貸こぶ万の珍しい雄の三毛猫が姿を消し、五十両を要求する奇妙な「猫質」事件。猫は戻ってくるのに、事件は終わりません。七之助が追う先には、本所の裏長屋に生きる人々の事情と、法だけでは割り切れない人情があります。
第三話『かえり提灯』
夜明けの河岸で倒れていた商人。衣服も持ち物も別人のものに替えられ、金品は残されたまま。短くなりすぎた小田原提灯の蝋燭、風鈴の合図、そして床下から響く鼻黒猫の鳴き声。二つの小さな手落ちが、巧妙な偽装を崩していきます。
三匹の猫、それぞれの役目
- 白猫:異変を知らせ、事件の入口となる。
- 雄の三毛猫:五十両の「猫質」事件そのものの中心となる。
- 鼻黒猫:床下から鳴き、隠された場所へ七之助を導く。
企画のテーマ
人間は嘘をつく。猫は人間の都合を知らない。だからこそ、人が作った筋書きの外側から、小さな真実が現れる――
『因果娘』では作られた証拠と猫の足跡、『裏店仁義』では罪を裁くことと人を救うこと、『かえり提灯』では短い蝋燭と猫の声を軸に、三作の推理と人情がつながります。
アフタートーク「江戸の猫事情」
原作本編とは分けた文化解説、日本人と猫の歴史、江戸の町での猫の暮らし、雄の三毛猫、浮世絵や歌舞伎・怪談に現れる猫、招き猫へと続く猫文化を紹介しています。
背景ギャラリー
因果娘 第一章 猫の訪れ

因果娘 第二章 入口のない家

因果娘 第三章 常陸屋文五郎

因果娘 第四章 見世物小屋

因果娘 第五章 網の中

因果娘 第六章 謎解ける

裏店仁義 第一章 猫質

裏店仁義 第二章 脅迫状

裏店仁義 第三章 裏長屋

裏店仁義 第四章 張本人

裏店仁義 第五章 裏店人情

裏店仁義 第六章 詮議料

かえり提灯 第一章 奇妙な闇討ち

かえり提灯 第二章 風鈴信号

かえり提灯 第三章 茶の間の惨劇

かえり提灯 第四章 鼻黒猫

かえり提灯 第五章 二つの手落

Storyボード
三匹の猫の役割、三つの事件、江戸の猫事情を5枚で辿ります。





YouTubeで聴く
『猫は真相を知っている|七之助捕物帳 名作選』をYouTubeで再生
猫は、何も語らない。けれど、人間の嘘から自由だからこそ、真相へたどり着く。
納言恭平『七之助捕物帳』から、猫が事件を動かす三篇を集めました。『因果娘』の白猫、『裏店仁義』の雄の三毛猫、『かえり提灯』の鼻黒猫。事件を知らせ、偽装を崩し、隠された場所へ七之助を導く三匹です。
江戸の猫事情もカルーセルでご紹介します。長編朗読はYouTubeでお楽しみください。
制作・権利情報
著者:納言恭平
シリーズ:七之助捕物帳
企画:七之助捕物帳 名作選
ブランド:OTOBON/音本倶楽部
制作:丸竹書房