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ながい坂|山本周五郎 公式作品辞典
山本周五郎 最後の長編小説
ながい坂
人は、どこまで坂をのぼれるのか。
少年・小三郎が、三浦主水正として藩政と人の世を背負い、城代家老へ至るまで。山本周五郎の長編『ながい坂』を、人物・事件・舞台からたどる完全版作品辞典。
00 / FIRST GUIDE
はじめて『ながい坂』を知る方へ
『ながい坂』は、少年・小三郎が成長し、三浦主水正として藩政の中枢を担うまでを描く長編です。目の前の不合理に疑問を抱く少年が、学び、人と出会い、対立や選択を重ねながら、「何を守り、何を変えるべきか」を問い続けます。
一見すると立身の物語ですが、中心にあるのは出世そのものではありません。家柄と身分、教育、人事、藩政、家族、友情、忠義――ひとつの藩を動かす制度と、そこで生きる一人ひとりの感情が重なり、長い時間をかけて主人公の考え方と責任を形づくっていきます。
どんな物語?
少年期から壮年期まで、一人の人間の成長と、藩という大きな社会の変化を同時に追う物語です。
何に注目する?
主水正が障害に出会うたび、「なぜそうなっているのか」を考え、人物と制度の両方を見ようとする点です。
このサイトの歩き方
まず事件史で全体像をつかみ、気になった人物・場所・制度を辞典から引くと、長編の関係性が見えやすくなります。
LISTEN / YOUTUBE
朗読で『ながい坂』を聴く
長編『ながい坂』の朗読まとめを、前編・中編・後編の3本で公開しています。物語を耳からたどりたい方は、こちらからどうぞ。
01 / COMPLETE GUIDE
『ながい坂』のすべてを、一冊の辞典のように。
全三巻・三十章を、人物・事件・舞台・制度・ビジュアルから横断してたどる完全版ファンサイト。
少年・小三郎が三浦主水正となり、城代家老として登城するまで。人物を調べたいときも、事件を追いたいときも、舞台や制度を確かめたいときも、ここから作品世界を辿れます。
02 / CHRONICLE
物語の事件史
少年期から城代家老へ至るまで、全30章の出来事を人物・転機・主題とともにたどる。






























03 / READING
二つの坂
三浦主水正
自分で道を選び、坂を登った男。
身分の壁から始まり、学問、剣、開拓、堰堤、藩政、御新政改廃へ。選ぶたびに責任が増え、登るほど坂は長くなる。
滝沢兵部友矩
生まれた時から道を決められ、その道から逃げた男。
才能と家格を持ちながら、重圧と挫折のなかで自壊する。最終盤、主水正から「あなたが必要なのです」と求められ、もう一度立ち上がる。
最終回、二人は城代家老と次席家老として並ぶ。二つの人生の坂が、ようやく同じ場所で重なる。
04 / ENCYCLOPEDIA
『ながい坂』人物事典
人物を「肩書」だけでなく、主水正のどの時代・どの価値を象徴するかで読む。
物語の中核
三浦主水正
別名・旧名:主水正 / 小三郎
主人公。もとは阿部家の平侍の子。
少年時代から「ながい坂」を登り続け、藩政改革、堰堤工事、御新政改廃を経て、最後に城代家老となる。
象徴するもの:坂を登り続ける人
物語の中核
阿部小左衛門
別名・旧名:小左衛門
小三郎の父。
勤めを嫌い、疲れて隠居したいと漏らした父。終盤、主水正自身が同じ弱音を吐いていることに気づく重要な存在。
象徴するもの:父と子
関連章:1章
物語の中核
小四郎
主水正の弟。
阿部家の家族の一人。主水正とは異なる人生を歩む。
象徴するもの:家族
物語の中核
つる
別名・旧名:山根つる / 三浦つる
山根蔵人の娘、主水正の妻。
当初は主水正と距離があるが、長い歳月を経て最も深い理解者となる。後半では主水正の精神的な支え。
象徴するもの:人生を共にする伴侶
物語の中核
山根蔵人
つるの父。家中の有力者。
娘婿となった主水正を次第に認め、彼の家中での位置を支える。
象徴するもの:家中と家族
関連章:4章
物語の中核
飛騨守昌治
別名・旧名:昌治
藩主。
少年時代の小三郎を見出し、二十年以上にわたってその成長を見守る。最終的に主水正を城代家老に指名。
象徴するもの:主水正を坂へ登らせ続けた藩主
物語の中核
滝沢主殿
別名・旧名:主殿
三代続く城代家老家の当主。
兵部の父。厳格な教育で兵部を育てる。後半では病床にあり、主水正の力量を認める。
象徴するもの:家格と責任
物語の中核
滝沢兵部友矩
別名・旧名:兵部 / 荒雄 / 滝沢兵部
滝沢主殿の一人息子。幼名・荒雄。
才色兼備の名門嫡男だったが、重圧と挫折から酒と放蕩へ転落。最終回、主水正によって再生し次席家老へ。
象徴するもの:主水正とは別の可能性を歩んだ男
物語の中核
はる
兵部の妻。
身分の低い出自ながら兵部の転落期を支え続け、最終回で正式な妻として滝沢家へ迎えられる。
象徴するもの:再生を支える人
物語の中核
太郎
兵部とはるの長男。
母を守ろうとする気性の強い少年。最終回では滝沢主殿と対面し、滝沢家の次世代を象徴する。
象徴するもの:次世代
物語の中核
松
兵部とはるの長女。
最終回時点でまだ乳児。兵部一家の再生を象徴する存在。
象徴するもの:次世代
関連章:29章
主水正を育てた人々
谷宗岳
別名・旧名:宗岳
尚功館の学者・主水正の師。
毒舌で破天荒だが鋭い人物。主水正の思想形成に大きな影響を与える。
象徴するもの:思想
主水正を育てた人々
小出方正
藤明塾の教師。
主水正の少年時代の師。書物と学問の人。「阿部文庫」を後世へ残す。
象徴するもの:学問
主水正を育てた人々
井戸勘助
藤明塾武芸道場の助教。
主水正の少年期に関わった師の一人。
象徴するもの:修練
主水正を育てた人々
米村青淵
別名・旧名:青淵
仁山村の豪農の隠居。
主水正の堰堤・開拓構想を精神的、物質的に支える大恩人。
象徴するもの:理想の実践を支える人
主水正を育てた人々
大造
山の森番。
主水正・兵部の双方を見てきた庶民側の重要人物。最終回冒頭では二人の運命の交差を語る。
象徴するもの:社会の外側から主水正を見続けた証人
主水正を育てた人々
岩上平作
別名・旧名:平作
森番小屋の小屋頭。
若き兵部「荒雄」を高く評価していた人物。兵部の失われた可能性を象徴する。
象徴するもの:失われた可能性
同志・側近
津田大五
主水正の盟友。
武士を離れ百姓として新畠で生きる。御新政改廃でも主水正を支える豪放な人物。
象徴するもの:土に生きるもう一つの道
同志・側近
お咲
津田大五の妻。
大五を支えながら、情報収集などでも力を発揮する。
象徴するもの:生活と実務
同志・側近
佐佐義兵衛
昌治側の重臣。
御新政改廃の実務で主水正と行動する。
象徴するもの:改廃の実務
同志・側近
岩上六郎兵衛
昌治側の人物・尚功館武術師範。
改廃の重要な協力者。
象徴するもの:武と実務
同志・側近
杉本大作
三浦家の家士。
主水正の側近。兵部の断酒の際にも主水正を支える。
象徴するもの:側近
同志・側近
和島学
三浦家関係者。
主水正の身辺・家中実務を支える。
象徴するもの:家中実務
同志・側近
小林美樹太
家中の人物。
改廃時の上使を務めるなど主水正と協力。終盤では昌治の使者としても登場する。
象徴するもの:連絡と実務
関連章:27章
同志・側近
柳田帯刀
重臣。
最終場面では並び家老となり、主水正の後ろ姿を「凛としている」と評する。
象徴するもの:新体制
関連章:終章
同志・側近
益秋舎人
重臣。
最終場面で柳田とともに登城。主水正を「成上り者」と見て力量を測ろうとする。
象徴するもの:旧家中の視線
関連章:終章
御新政・六条一味
六条図書
御新政側の中心人物。
本物の藩主昌治を排し、藩政を握る一派の中核。
象徴するもの:御新政
御新政・六条一味
波岡五郎太夫
別名・旧名:波岡
御新政側の家老。
材木疑獄、堰堤工事汚職などを利用して主水正を追い込もうとする。
象徴するもの:謀略
御新政・六条一味
安西左京
別名・旧名:安西
御新政側重臣。
波岡と行動。慎重で、主水正の動きを強く警戒する。
象徴するもの:警戒
御新政・六条一味
又野束兵衛
郡奉行。
御新政側の実務担当。
象徴するもの:実務
御新政・六条一味
吉川三太夫
町奉行。
御新政側の重職。
象徴するもの:重職
御新政・六条一味
村井唯右衛門
大目付。
御新政側の人物。
象徴するもの:監察
御新政・六条一味
松二郎
昌治の兄。
六条一味が藩主として利用する人物。
象徴するもの:跡目
御新政・六条一味
新太郎
松二郎の嫡男。
跡目問題の一要素となる。
象徴するもの:跡目
商人・五人衆
卍屋仁左衛門
別名・旧名:卍屋
御金御用商。
御新政を経済面から支える。有力上方商人との関係を持つ。
象徴するもの:商業資本
関連章:19章
商人・五人衆
福屋金右衛門
別名・旧名:福屋
御用商人。
卍屋とともに主水正へ接近し、金五十枚を渡す。
象徴するもの:御用商
商人・五人衆
桑島三益
別名・旧名:桑島
五人衆関係者。
最終盤、主水正から過去の不正を吟味すると予告される。商人にも「商人の意地」があると語る。
象徴するもの:商人の意地
商人・五人衆
佐渡屋ら五人衆
別名・旧名:五人衆 / 佐渡屋
御用商人集団。
藩財政を支える一方、長年の不当利得も抱え、主水正は将来のために吟味が必要と判断する。
象徴するもの:藩財政
女性たち
ななえ/満寿次
別名・旧名:ななえ / 満寿次 / 武高ななえ
主水正の旧知、後に芸者。
新畠時代から主水正と深い縁を持つ。後半では芸者・満寿次として御新政側の密談を知り、主水正を助ける。
象徴するもの:過去と情報
女性たち
水木満寿弥
別名・旧名:満寿弥
踊りの師匠・芸者。
ななえを支える。政治的な密談にも居合わせ、情報を主水正へ伝える。
象徴するもの:情報
女性たち
雪江
山内家の娘。
初期~中期に登場する家中の女性。
象徴するもの:家中
女性たち
芳野
つる付きの侍女。
つるの身辺を支える。
象徴するもの:身辺
関連章:13章
若侍・改革派
河内千之助
若侍。
御新政に憤り斬奸を企てる。主水正に説得される。
象徴するもの:斬奸と理性
関連章:24章
若侍・改革派
立原次郎兵衛
若侍。
河内らとともに御新政重職を斬ろうとする。
象徴するもの:斬奸
若侍・改革派
糸井数馬
若侍。
父は糸井兵助。斬奸派の一人。
象徴するもの:斬奸
若侍・改革派
糸井兵助
元勘定方。
主水正の旧同僚。数馬の父。
象徴するもの:旧同僚
若侍・改革派
河内庄司
元勘定奉行。
千之助の父。
象徴するもの:父子
開拓・堰堤・村方
栗山主税
開拓・農地造成関係。
堰堤・新田造成に関与する。
象徴するもの:開拓
開拓・堰堤・村方
小野田猛夫
工事関係者。
再開された堰堤工事に携わる。
象徴するもの:堰堤
開拓・堰堤・村方
猪狩又五郎
工事支配。
終盤の堰堤工事再開を担当する。
象徴するもの:堰堤
関連章:9章
開拓・堰堤・村方
伊平
石原村の百姓。
かつて主水正と関わった人物。終盤では用水工事の小頭となり生活を立て直す。
象徴するもの:生活再建
開拓・堰堤・村方
さい
伊平の妻。
子供たちと農地を守り、家計を支える。
象徴するもの:暮らし
開拓・堰堤・村方
友造
仁山村関係者。
堰堤工事に従事。少年「七」のその後について主水正へ語る。
象徴するもの:村方
開拓・堰堤・村方
七
宗巌寺の子供部屋出身。
初期の堰堤工事に関わった少年。後に城下を離れ、江戸へ誰かを追ったらしいと語られる。
象徴するもの:子供部屋からの人生
その他の重要人物
武高伊之助
別名・旧名:伊之助
主水正の幼なじみ。
少年時代を知る人物。
象徴するもの:少年時代
その他の重要人物
信田十兵衛
元材木奉行。
御新政側が材木疑獄に利用しようとするが病死する。
象徴するもの:材木疑獄
関連章:2章
その他の重要人物
櫨幾右衛門
郡奉行。
領内の農政・年貢を扱う役職として登場する。
象徴するもの:農政
その他の重要人物
玄常和尚
泰安寺の老僧。
最終場面、登城途中の主水正と紅葉橋付近で語り合う。
象徴するもの:坂の先を見送る人
その他の重要人物
安田幸兵衛
家中の下級武士。
大沼で主水正と出会い、改廃後の家中の実感を語る。
象徴するもの:家中の実感
その他の重要人物
江木丈太郎
別名・旧名:江木
兄の仇として主水正を狙う人物。
主水正の過去が現在を追う象徴的存在。
象徴するもの:過去の代償
関連章:26章
条件に合う人物がありません。
05 / PLACES
舞台索引
土地や建物を、登場回数ではなく「物語で何を担う場所か」から読む。各舞台から関連章へ戻ることができます。
尚功館
上位層の子弟を中心とする藩校。小三郎はここで身分差別と、家柄と実力が一致しない現実を知る。谷宗岳らとの関わりも含め、のちの主水正の思想と修練の基礎をつくる場所。
森番小屋
平作・大造らの視線を通して、小三郎と荒雄の少年期と資質が語られる場所。二人の可能性がまだ分かれる前の原点であり、後年の人生を照らし返す観測点でもある。
大沼
小三郎の少年時代に深く結びつく原風景。周囲の水系とともに、土地を見る眼や、のちの開発・治水へつながる感覚を育てる場所として作品を貫く。
仁山村
米村青淵のいる村。小三郎が領民の暮らしと土地を現実の問題として見つめ、堰堤・開拓構想を支える人と出会う。理念が実務へ移る入口となる。
藤明塾
中以下の藩士や町家の者も学べる藩校。小出方正や井戸勘助らとの縁を通じて小三郎の学びと修練を支え、尚功館とは異なる学びの場を示す。
関連章:2章
佐渡屋仮宅
五人衆と藩財政の関係が前景化する場所。宗巌寺の子供部屋をめぐる救済制度づくりと並び、若い主水正が商人・財政・民政を同時に考える局面の舞台となる。
関連章:5章
宗巌寺
身寄りのない子供たちの「子供部屋」が置かれ、少年・七の人生とも結びつく寺。制度の数字ではなく、救われる側の具体的な生活を主水正に突きつける場所。
関連章:5章
銀杏屋敷
家中上層の華やかさと退廃が重なる場所。主水正が権力側の内側を見る一方、兵部には名門の責任と自由の葛藤が深まり、崩壊の芽が現れる。
梅の井
領内測量と堰堤計画が本格化する局面の章頭。主水正の理想が、土地・水・工事という具体的な実務へ変わっていく地点として置かれる。
関連章:9章
井関川
大沼に流れこむ川。水の流れと地形を読むことが堰堤・開発計画に結びつき、主水正の政治が机上ではなく土地そのものから始まることを示す。
関連章:9章
滝沢邸
三代続く城代家老家の重圧が凝縮する場所。父・主殿と息子・兵部の断絶、名門に生まれた者の自由と責任、そして終盤の父子再会へつながる家。
捨て野・新畠
未開の土地を耕し、暮らしを立て直す場所。津田大五が武士を離れて土に生きる道を選び、改革を制度ではなく生活として測るもう一つの尺度を主水正に示す。
関連章:12章
白鳥神社
御新政改廃の直前、主水正たちが最後の協議を行う場所。斬奸ではなく無血改廃を選ぶ決意が、具体的な行動計画へ変わる決行前夜の結節点。
紅葉橋
終章、城代家老として登城する主水正が玄常和尚と語る場所。過去を振り返る静かな間をはさみ、物語は最後の「坂」へ向かう。
関連章:終章
二の丸
城代家老となった主水正が登る最後の坂。到達点ではなく、責任を背負ってなお登り続ける人生の象徴として、作品題名の意味が結晶する場所。
関連章:終章
06 / REFERENCE
制度・用語集
上巻・中巻EPUB巻末資料から。家格、藩校、堰堤、商業、御新政を読み解く。
徒士組
藩士のうち、比較的下級の家格に属する者たちの組。阿部家はこの徒士組に属している。
組頭
組のまとめ役。阿部小左衛門の役目でもある。
尚功館
上位層の子弟を中心とする藩校。学問・武芸ともに第一級の教授が集められている。
藤明塾
中以下の藩士や町家の者も学べる藩校。小三郎が学ぶ重要な場の一つ。
表祐筆
記録や文書、筆記に携わる役職。阿部家の祖先はかつてこの役にあった。
曝書
書物を虫や湿気から守るため、風にあてること。
拾礫紀聞
藩内で起こった災厄、事件、騒動などを記した古記録。小三郎の知的関心を強く刺激する。
城代家老
城や藩政を担う最高位級の重職。滝沢家が長くその地位にあった。
郡奉行
領内の農政や年貢などを扱う役職。
御物成収納帳
年貢や納入物の収納を記録した帳面。
大沼
小三郎の少年時代に深く結びつく場所。上巻の原風景ともいえる舞台。
井関川
大沼に流れこむ川。地理や開発計画の面でも重要な意味を持つ。
下馬川
大沼から流れ出る川。城下の地形と深く結びついている。
お止め場
狩猟などが禁じられる場所。
元服
男子が成人としての名を名乗る節目。
御小姓
主君のそば近くに仕える役。
堰・堰堤
川の水を制御し、灌漑や新田開発に役立てるための施設。中巻では工事そのものが政治的な争点にもなる。
領内測地
藩領の地形・土地・距離などを測る仕事。政治と農政の基礎資料にもつながる。
五人衆
藩の御用を担い、商業・金融に大きな影響力を持つ有力商人たち。
御用商
藩の物資調達や金融など、藩用を請け負う商人。
銭札
領内で流通させる紙の通貨。発行や偽札の問題が経済混乱と結びつく。
上方資本
大坂・京都方面などの大商人資本。中篇では藩内経済への影響力が大きな問題となる。
御新政
政権交代後に進められる新しい政治。旧弊打破を掲げながら、別の矛盾を生んでゆく。
参覲
藩主が江戸へ赴くこと。作中では政局の転換点と深く結びつく。
下屋敷
江戸に置かれた大名屋敷の一つ。上屋敷とは別に設けられる。
捨て野・新畠
未開墾または利用価値が低いと見られてきた土地。主水正が生活と再起を賭けて開墾に関わる。
07 / THREE VOLUMES
三巻を読む
全三巻は一つの長編だが、それぞれで坂の勾配が変わる。

第1章〜第10章
上巻
少年期の屈辱から、藩政と土地へ。主水正の坂が始まる。

第11章〜第20章
中巻
堰堤、五人衆、失われた七冊、御新政。理想が政治の現実に試される。

第21章〜第29章+終章
下巻
改廃、再建、兵部の再生、城代家老へ。登りつめた先にさらに長い坂が続く。
08 / VISUAL GUIDE
18枚で読む『ながい坂』
全三巻それぞれの核心を、文章とビジュアルで段階的に読み解く18枚の解説カード。時系列の再現ではなく、テーマと余韻から作品へ入り直します。
第1章〜第10章
上巻|物語を巡る






第11章〜第20章
中巻|物語を巡る






第21章〜第29章+終章
下巻|物語を巡る






09 / MARUTAKE EDITION
丸竹書房版について
三巻EPUBは、原文をできるだけ損なわず、章扉、象徴画像、一行コピー、朗読との連動など、現代の読者が作品へ入りやすくなる工夫を加えて制作されています。
電子書籍と朗読は、同じ作品を別の入口から味わう二つの方法です。この公式アーカイブもまた、本文そのものを置き換えるのではなく、作品へ戻るための入口として設計しています。






