朗読作品
活き仏
野村胡堂 →
THIS WORK
この作品を、どう辿りますか。
あらすじ
音羽で、お小夜という美しい年増女が何者かに殺された。かつて多くの男を翻弄した彼女は、近頃は雑司ヶ谷で評判の修行者・鉄心道人に帰依し、翌朝にはその庵室へ入るはずだった。地主の寅吉、謎めいた弟子・鉄童、熱心な信者・越後屋兼松、そしてお小夜のもとへ出入りしたとされる浪人・浅川団七郎。ところが調べるほど、証言と人物像には小さな綻びが現れる。平次は評判や信心ではなく、人間の仕草と欲を見つめ、事件の裏に作られた「存在しない男」と盲信の正体へ迫っていく。
登場人物
銭形平次
江戸屈指の御用聞き。世評に流されず、人の仕草と心理から事件の本質を見抜く。
八五郎(ガラッ八)
平次の子分。事件を平次に持ち込み、江戸中を駆け回る聞き込みで大きな手掛かりを掴む。
お小夜
事件の被害者。かつて三浦屋で名を馳せ、多くの男と関わったのち、鉄心道人に帰依する。
鉄心道人
雑司ヶ谷の庵室に暮らす修行者。信者から高徳の人物として崇敬される。
鉄童
鉄心道人の若い弟子。柔和な物腰の裏に、人には明かしていない秘密を抱える。
越後屋兼松
鉄心道人を熱心に支える米屋。庵室の建設や生活を経済的に支援している。
お米
お小夜に仕える若い下女。事件の重要な証言を握る。
三つ股の源吉
事件を担当する御用聞き。難航する捜査で平次へ助力を求める。
浅川団七郎
お小夜のもとへ出入りしたとされる浪人。その存在そのものが事件の鍵となる。
用語集
活き仏(いきぼとけ)
生きながら仏のような徳を備えた人物として崇敬される人。
八宗兼学(はっしゅうけんがく)
複数の仏教宗派の教義を広く学ぶこと。
大檀那(おおだんな)
寺院や僧侶を経済的に大きく支える有力な施主。
薪水(しんすい)
薪を採り水を汲むこと。転じて身の回りの世話。
法難(ほうなん)
仏法や仏教者が受ける災難。
羅刹女(らせつにょ)
仏教説話などに登場する鬼女。本作では人を破滅へ導く存在の比喩として使われる。
外面如菩薩、内心如夜叉(げめんにょぼさつ、ないしんにょやしゃ)
外見は菩薩のようでも、内心は夜叉のように恐ろしいという表現。
看経(かんきん)
経文を読むこと。読経。
物語を巡る
— 八つのビジュアルから『活き仏』の核心を巡る —
物語を辿る
— 事件の入口から、木枯しの余韻まで —








物語を読む
OTOBON Library版・Kindle版は現在未公開です。公開後に読書導線を追加します。
OTOBON READER